MOM VOICE

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「“私”が
使いやすい共用部」

2024.03.29

マンションにある「共用部」は、マンションに住むすべての方が使うスペースです。
家族ごとにその家族らしい暮らしに合わせてカスタマイズされる専有部とは違い、
多様な方が使用する共用部にはどのような配慮や対策が必要なのでしょうか。

私たち名鉄都市開発は、共用部のプランニングにあたり、
「さまざまな年齢」「身体的な違い」「現在置かれている状況」を考慮しながら
「共用部を利用する目的に合った」しつらえをご用意することが大切なことだと考えています。

さまざまな方が使う「共用部」が、
一人ひとりの快適さに対応するためには何が必要なのか。
まずは「一人ひとり」に共用部の利用状況や要望などの「声」を聞き、
快適に使うことができるポイントを探ってみることから始めました。

分譲マンションにお住まいの
7タイプの方々に共用部について聞いてみました!

「さまざまな年齢」「身体的な違い」「現在置かれている状況」から、
7タイプを想定し、いくつかの共用部についてそれぞれアンケート調査を実施しました。

小中学生親さん
小中学生のお子さんが
いらっしゃる方
※第一子
乳幼児親さん
乳幼児のお子さんが
いらっしゃる方
※第一子
妊娠中さん
妊娠されている女性の方
シニアさん
60歳以上の方
ビジネスマンさん
お仕事をされている
20〜40代の方
※公務員、経営者・役員、会社員
介助者さん
ご自宅で誰かの介護をされている方
ペット飼育者さん
ご自宅でペットを飼われている方
※犬か猫

調査概要
調査対象:首都圏在住、
現在の住居が「持ち家マンション」の方
調査人数:各タイプ100名(妊娠中の方のみ36名)
調査方法:インターネットリサーチ
調査時期:2024年3月8日〜3月15日

01
PICK UP
共用部
エントランス
みんながほぼ毎日通るエントランス。マンションの内と外の境界ポイントであり、住民のほかに外部からの訪問客も利用します。ただ通るだけではなく、外出や帰宅時に気持ちのON・OFFを切り替えたり、来客応対や待ち合わせ、ちょっとした休憩場所など、さまざまな機能が期待できる共用部です。
「小中学生親」
忘れ物をした時などに子供だけで待たせることがあるので、子供が座りやすい椅子やソファーがあるといいですよね。心配なので防犯カメラもあると◎。
「乳幼児親」
子供を抱っこしててバックから鍵が取り出せないことがよくあります。子供がまだ小さくて視界や足元も不安定なので、透明なガラス戸にぶつかりそうになったり、床で足が滑って転びそうになったことも。
「妊娠中」
座って休憩できるようにソファーがあったらうれしいです。あと、エントランスはハンズフリーキーが◎。
「ビジネスマン」
特に困ったことはないですが、ソファーや待ち合わせスペースがあると良いなと思います。
「シニア」
エントランスには花や観葉植物があると気持ちがいいですね。来客応対スペースや低めのベンチや椅子、Wi-Fiサービスもあったら、ゆっくりと良い時間が過ごせそう。
「介助者」
ドアにぶつかりそうになったり、床が滑ったり、段差につまずいたり、危ないと思ったことは結構あります。常に転倒しないように気を配っている状態。エレベーターのドアに挟まれることもありますね。
「ペット飼育者」
ペットも、ドアやガラス戸にぶつかりそうになったり、床で足が滑ることはよくあります。散歩の帰りに、糞が捨てられるゴミ箱や、リードをかけておくフックがあると便利ですね。
02
PICK UP
共用部
ゴミ置き場
ご家庭によって発生するゴミはさまざま。臭いや衛生面も気になるし、人のいない密閉空間で防犯面も心配。できるだけみんなが使いやすいように、安心して使えるようにしておきたい共用部です。
「小中学生親」
子供がゴミ出しを手伝ってくれるので、防犯カメラはあった方が安心。まだ大人ほど力もないので、入り口は重くないドアか自動ドアだとよりいいですね。
「乳幼児親」
子供を連れてゴミ捨てに行くこともあるので、子供を抱っこしてゴミを持ってと両手が塞がっていても自動ドアだと助かります。手が汚れた時に洗い場もあると◎。あとはやっぱりオムツ回収ボックスも欲しい。
「妊娠中」
自動ドアがあったら、重いドアを開けなくていいし、ドアノブに手を触れないから衛生的にも良いですよね。
「ビジネスマン」
シュレッダーもあると、仕事の書類なども処分が楽ですね。
「シニア」
自動点灯ライトが付いてると、便利だし安心です。
「介助者」
医療用廃棄物やオムツの回収ボックスがあるといいなと思います。毎日、とにかくゴミの量が多いんです。臭いもあるので、家の中には溜めておきたくないですね。
「ペット飼育者」
糞の処理には困っています。砂などが付いてしまうと、トイレには流せないし・・・。燃えるゴミでいいのでしょうか?他にもペットシートや猫砂など、分別が分からないケースがよくあります。
03
PICK UP
共用部
駐輪場・駐車場
使う人と使わない人で分かれますが、安全性が問われる重要な共用部です。運転する人だけでなく、同乗者や歩行者などの利用シーンも想定しなくてはいけません。特に、注意する力が未熟な幼児や自転車を簡単に扱える力がまだない子供、歩行が困難な要介護者などへ、十分に配慮する必要があります。
「小中学生親」
子供が一人でサイクルラックに自転車を停めるのはなかなか大変なようです。二段ラックの上段だと、より難しいですね。駐車場は荷物を下ろせる場所がないのと、荷物で両手が塞がって自宅まで運ぶのに苦労しています。
「乳幼児親」
駐輪場も駐車場も、自転車や車を停めている間に、子供を待たせておけるような安全なスペースがあるといいんですが・・・まだじっと待っていられないし、ちょっと目を離すと走って行ってしまったりするので、気が気じゃないです。
「シニア」
駐輪場は夜になると暗くて見えづらいです。走行の安全性もですが、防犯面も気になります。
「介助者」
駐車場はどこを歩いたらいいのか分かりづらくて困ります。歩く場所が狭い場合も。介護が必要な人が安全に乗り降りできる場所はあってほしいです。身障者用の駐車スペースは数が少ないのでもう少し数を増やしてほしいですね。
04
PICK UP
共用部
コミュニティスペース
主に、家族や友人、ご近所さんとのコミュニケーションのほか、各人の趣味や勉強、仕事など、ルールの範囲内でさまざまに活用される共用部です。誰もが自由に使えるスペースで、やりたいこともさまざまだったら、備えておいてほしいものも多種多様です。タイプによって特徴的な要望を探ってみます。
「小中学生親」
こういうスペースで、子供が放課後に宿題や勉強をしてくれたら良いなと思います。そのためには姿勢良く座れる勉強机や集中できる個室、辞書や図鑑、Wi-Fiサービスもあるといいですね。その間はできれば自宅で家事を済ませておきたいし、それが出来るのもマンション内だからこそ。もしくは、親も読書や仕事などの違うことをして過ごせたら、近くで見守りながらもお互いに良い時間が過ごせますね。
「乳幼児親」
子供も利用できるスペースなら、やっぱり小さい子でも座りやすい椅子や幼児用の勉強机、絵本や知育玩具があるといいなと思います。インテリアも知育を意識したものや自然素材を使ったものだとうれしいです。
「妊娠中」
ソファーでゆっくりしたいです。個室や自動販売機、コーヒーマシンもあるといいけど、産後は円座クッションがあると助かりそう・・。
「ビジネスマン」
あったらうれしいのはWi-Fiサービス。それに自動販売機もあれば、とりあえずゆっくりした時間が過ごせそう。子供達が共用部で勉強をするのは良いことだと思いますよ。静かにルールを守ってくれたら・・・。勉強机があったら、大人も仕事や勉強ができるし良いですね。
「シニア」
Wi-Fiサービスがあれば◎。あとはソファーもあれば寛げそうです。
「介助者」
車椅子のまま使えるテーブルがあると助かります。リクライニングチェアや個室もあったらうれしいですね。

具体的な共用部のスペースについて、さまざまなタイプの方の声を聞いて、実際の生活で困っていることや不安に思っていること、こうだったら良いのにと願っていることが、リアルに感じ取れました。それぞれのタイプは、今はお互いに全く違う状況かもしれませんが、ゆくゆくは自分もその状況になる可能性があります。妊娠中の方はいずれ乳幼児、そして小中学生の保護者に、さらにゆくゆくはシニアとなり、また誰かを介護する可能性だってあります。長く住む分譲マンションならではのロングライフ思考が、共用部のプランニングにも必要だと、名鉄都市開発は考えています。